分野概要

主任教授挨拶

 平成31年2月1日付けで口腔微生物学分野教授の職を拝命させて頂きました。従来より基礎系専門科目の微生物学(口腔微生物学)と免疫学を専門として教育と研究活動に勤しんで参りました。改元の年の教授就任となり、このような機運も何かのご縁かもしれません。私は令和という元号を聞いた時には、教育・研究における「新しい体制づくりの天命」を受けたような気がしました。チャンスを頂いたことに感謝しつつも、同時に大きな責任を感じている所存です。
 激動するアフターコロナの時代、歯科界を取り巻く状況は厳しさを増していくものと予想されます。社会から求められる歯科医師像は変わっていくでしょうし、むしろ変えていかなくてはならないでしょう。当然ながら歯科医師だけでなく、その育成に当たる私たち教育者を取り巻く状況も激変していくことでしょう。これに対応すべく、「新時代の教育」を目指し、基礎知識の供与はもちろんのこと、個々の適性を生かして伸ばしつつ、学習スキルと学修能力をも高めていくような創意工夫が必要不可欠と考えております。私たち基礎系専門科目を担う教員が常に配慮しなければならないことは、いかに時代のニーズに応えながら臨床系専門科目につながる柔軟な応用力を身に付けた人材育成に努めることができるかだろうと考えております。本学建学の精神である、「国際未来社会を切り拓く社会性と創造性、そして人類普遍の人間性に富む人材の育成」という目標達成に向け、そして一人でも多くの医療人を輩出できますよう、信頼される歯学教育の提供を志し、微力ながら尽力させて頂きます。
 そして、歯科医学研究者としても「新時代の歯科医学・口腔科学研究」を目指し、創意工夫していくことが必要不可欠です。これまでになかったクリエイティブな口腔科学研究の推進を目指して活動していきます。特に、従来より私が取組んで参りました自然免疫に焦点を当てながら、口腔微生物と宿主の相互関係について、あるいは口腔疾患の未解決問題を一つでも多く解決することを目標に日々チャレンジして参ります。
 最後に、継往開来を座右の銘に掲げ、先人の大志を引継ぎ発展させながら、国際未来社会で輝く朝日大学歯学部の発展に貢献させて頂きたいと存じます。何卒ご指導、ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。
                                令和2年5月吉日
                                     引 頭   毅

授業担当(2024年度)

歯学部

  •  1学年
  •   ・ 基礎歯科学入門Ⅱ(担当者:森)
  •  2学年
      ・ 微生物学・口腔微生物学(担当者:引頭、柴田)
      ・ 微生物学・口腔微生物学実習(担当者:堂前、森、花岡、非常勤講師の先生方)
  •  4学年
      ・ 基礎・臨床歯科学演習(担当者:引頭)
  •  5学年
      ・ 総合歯科医学Ⅰ 微生物学(担当者:引頭)
  •  6学年
      ・ 総合歯科医学Ⅱ 微生物学(担当者:引頭)
  •  

保健医療学部看護学科

  •  1学年
      ・ 微生物・感染(担当者:引頭)
  •  

歯科衛生士専門学校

  •  1学年
      ・ 微生物学(担当者:堂前、森、花岡)
  •  3学年
      ・ 総合演習 微生物学(担当者:堂前、森、花岡)

本分野の沿革

 1971年4月、初代主任教授 並河 勇先生のもと口腔細菌学講座が発足した。創立20周年を迎えた1990年当時、並河教授を筆頭に新田裕先生、梅本利彦先生、佐藤勝先生、浅井昭士郎先生が専任教員として在籍していた。1997年3月に並河敎授が定年退職により26年間の在職を終えるまでの間、研究生として所属していた中谷至弘先生、中村義則先生、山村正次先生、高瀨市將先生、呉城英俊先生は歯学博士の学位を取得された。また、谷 英樹先生、伊藤卯一先生、野田充宏先生は大学院を修了し、歯学博士の学位を取得された。並河敎授に学んだ8名の先生方には現非常勤講師としてご活躍いただいている。2009年5月の春の叙勲にて、並河先生は多年にわたる教育並びに研究に貢献された功績により、「瑞宝中綬章」受章の栄に浴された。これを受け2009年11月に名古屋マリオットアソシアホテルにおいて「並河勇先生瑞宝中綬章受章記念祝賀会」が開催された。

 1997年4月には二代目主任教授として小川知彦先生が就任された。専任教員として山本浩代先生、楠本豊先生、朝井康行先生、橋本雅仁先生、玉井利代子先生、牧村 裕先生、杉山明子先生、猪俣 恵先生が在籍していた。2010年3月に小川教授が在職を終えるまでの間、大学院生や研究生が多数在籍した。神野剛良先生、平井経一郎先生、安田憲司先生、馬谷勝美先生、五十嵐 一先生、太地康博先生が歯学博士の学位取得を果たされた。神野先生、太地先生には現非常勤講師としてご活躍いただいている。

 2005年に歯学部の組織改革に伴い大講座制となり、本分野は口腔感染医療学講座に編成され、口腔微生物学分野と改名された。

 2010年4月には三代目主任教授として村上幸孝先生が就任された。専任教員として長谷川義明先生、稲葉裕明先生、堀江 俊先生が在籍していた。村上教授に学んだ大学院生として井貝亮太先生、出水川雅司先生、堀江先生が歯学博士の学位取得を果たされた。堀江先生には現非常勤講師としてご活躍いただいている。

 2019年2月より四代目主任教授として引頭が就任した。同年9月には片岡嗣雄講師、そして11月には森 大気助教が着任した。2022年4月より 田邊 元助教が着任した。田邊先生は2023年4月より姉妹校である明海大学の教員として異動となり、また非常勤講師として当分野の教育活動にも貢献していただいている。2024年4月より堂前英資講師と花岡麻里子助教が着任した。