onMouseボタンを表示させるにはJavaScriptを有効にする必要があります。

greetingactivitygeneralq&avacantbbslink

研究紹介


本研究室では、各々興味あるテーマについて特色ある研究を進めています。

教授 薗村貴弘 

【人体を中心とした肉眼解剖学的研究】

  人体を詳しく観察すると、教科書等でこれまで正しいとされてきた人体構造の記載の中にかなり古い情報を鵜呑みにし、正確な姿を描写していない内容が多数残されています。また献体された御遺体の解剖中に現れる破格や筋、動静脈、神経などの人体構造のバリエーションは、人類の進化や発生の過程を考察する上での重要な情報源となることがあります。これらの所見に加え、CTを用いた三次元的な生体画像データや、他の動物との比較解剖学的な知見やシーラー染色法を組み合わせることで、従来の記載の再検討に加え、肉眼解剖学ならではの新たな人体の解析を行っています。
【中枢神経系の機能や病態と相関させた形態学的研究】

  単一神経細胞軸索追跡法や多重免疫組織化学法、免疫電子顕微鏡法に加え、連続SEM断面観察法やJuxta Cellular記録法などの最新の形態学的手法を駆使し、脳における構造を、その機能や病態と結びつけながら、形態学の最大の利点である高解像度の三次元データを取得し、ヒトや霊長類、齧歯類の海馬をはじめとする大脳辺縁系、大脳基底核、味覚神経回路などの真の姿を形態学的に解析することを目指しています。


准教授 佐藤和彦  

【齧歯類における咀嚼筋の機能形態学】

 かじることに特殊化した切歯と咀嚼筋群をもつ齧歯類(ネズミ、リス、ヤマアラシ類)は、全哺乳類の約3分の2の種数を占める大きなグループです。
 齧歯類は基本的に植物食性ですが、利用する部位は種によって異なり、また他の脊椎動物や昆虫をほとんど専門に食べるものも一部知られ ています。その一方で、齧歯類の進化においては、食性とは無関係に咬筋の構造や顎運動が多様化するという不思議な現象が認められています。

咀嚼筋にみられる食性適応や、咀嚼機構に関連する進化の意義について解明すべく、解剖学的観察と力学的解析の両面からアプローチを試みています。

※2007年に、佐藤講師が執筆に参加された「咀嚼の事典」が朝倉書店より出版されました。
2008年にも佐藤講師が執筆に参加された「日本の哺乳類学〈1〉小型哺乳類 」が東京大学出版会より出版されています。
全国の書店などで好評発売中です。
「咀嚼の事典」
「日本の哺乳類学〈1〉小型哺乳類 」

助教 櫻屋透真  

【ヒトを含む霊長類を対象とした比較解剖学的研究】

本研究では、現存するヒトを含む霊長類を解剖し、骨格筋とその支配神経の詳細なかたちをもとに、比較解剖学的な検討を行っています。
ヒトは直立二足歩行を常用する唯一の生物であり、その起源は未だ謎に包まれています。ヒトに近い種であるチンパンジーやオランウータンをはじめとして、フクロテナガザルやニホンザル、コモンリスザル、ワオキツネザルなど、幅広い霊長類種を解剖し比較してみると、霊長類全体に共通する基本的なかたちと、それぞれの種に備わる特徴的なかたちが見えてきます。これらをもとに導き出される筋の系統発生過程から、ヒトの直立二足歩行獲得に至る進化を探っています。また、双眼実体顕微鏡下での精密な肉眼解剖学的解析を基本として、CTを利用した三次元的な形態解析を取り入れることで、新しい視点で筋と神経のかたちを解明することにも取り組んでいます。

解剖する対象として、朝日大学歯学部に献体された御遺体を使用しています。また、霊長類標本は、京都大学ヒト行動進化研究センターとの共同研究により、全国の動物園や飼育施設で自然死した個体を利用しています。






Copyright (C) 2008-2024 Department of Oral Anatomy Asahi University School of Dentistry All Rights Reserved.