歯科放射線コース

ユニット
(1)放射線とその防護
(2)歯・口腔顎顔面領域領域の画像検査
(3)歯・口腔顎顔面領域疾患の画像診断
(4)放射線腫瘍学



(1)放射線とその防護

(GIO)一般目標:
放射線を歯科医療で有効に利用し、それに伴う障害を防止するために、放射線の性質と影響を理解する。

(SBOs)到達目標(行動目標):
[電離放射線の種類、性質および単位] 
      *1.電離放射線の定義を説明できる。
      *2.医療に用いる放射線の種類を列挙できる。
      *3.電離放射線の性質を説明できる。
      *4.照射線量、吸収線量および実効線量の定義を説明できる。
      *5.放射性同位元素および放射能を説明できる。
      *6.電離放射線の測定の基本的原理を説明できる。
 [放射線の生体に対する影響]
      *1.放射線影響の発現過程を説明できる。
      *2.放射線の細胞致死効果を説明できる。
      *3.組織および臓器に対する放射線影響を説明できる。
      *4.人体に対する放射線影響を分類し説明できる。
[放射線防護]
      *1.放射線防護の基本概念を説明できる。
      *2.放射線防護に用いられる線量の定義を説明できる。
      *3.放射線被曝を分類し、説明できる。
      *4.放射線影響のリスクを説明できる。
      *5.医療被曝における患者の防護を説明できる。
      *6.医療従事者の放射線防護の原則を説明できる。
       7.歯科エックス線検査時の患者の防護を実施できる。


(2)歯・口腔顎顔面領域領域の画像検査

(GIO)一般目標:
歯・口腔顎顔面領域の画像検査を適切に選択し実施するために、特徴、種類、技術および適応を理解する。

(SBOs)到達目標(行動目標):
[エックス線画像形成]
   *1.画像形成過程の概略を説明できる。
      *2.エックス線の発生を記述できる。
   *3.エックス線投影の原則を具体的に述べられる。
      *4.被写体コントラストを説明できる。
      *5.フィルムおよび増感紙の構造と性質を説明できる
  6.写真コントラストを説明できる。
       7.エックス線像の鮮鋭度を説明できる。
       8.写真処理を説明し実施できる。
[ディジタルエックス線画像]
   *1.医療に用いるディジタル画像システムの種類を挙げ説明できる。
        2.ディジタル画像システムを操作できる。
[画像検査時の感染防止対策]
        1.画像検査時の感染防止対策を実施できる。
[装置と器材の品質保証計画]
  *1.品質保証計画の意義を説明し、実践できる。
[口内法エックス線撮影]
      *1.撮影装置を安全に操作できる。
   *2.撮影法の特徴と種類を説明できる。
      *3.検査目的に適した撮影法を選択できる。
        4.二等分法と咬翼法を患者に実施できる。
[パノラマエックス線撮影]
      *1.撮影装置を安全に操作できる。
   *2.撮影法の特徴と種類を説明できる。
      *3.撮影法の適応を判断できる。
        4.患者に実施できる。
[顔面頭蓋部のエックス線撮影]
      *1.撮影装置について説明できる。
      *2.撮影法の種類を列記できる。
        3.撮影法の適応を判断できる。
[エックス線CT]
        1.画像形成原理の概要を述べられる。
        2.特徴が説明できる。
        3.検査の適応が判断できる。
[磁気共鳴撮像法(MRI)]
        1.画像形成原理の概要を述べられる。
        2.特徴が説明できる。
        3.検査の適応が判断できる。
[超音波画像法]
        1.画像形成原理の概要を述べられる。
        2.特徴が説明できる。
        3.検査の適応が判断できる。
[造影法]
  1.造影法の種類を挙げ説明できる。
        2.検査の適応が判断できる。
[核医学検査]
        1.シンチグラフィの撮像原理を説明できる。
        2.主なシンチグラフィを列挙し, その適応を説明できる。
        3.PET(ポジトロン断層撮影法) の概要を述べられる。             
  4.ラジオイムノアッセイの概要を述べられる。


(3)歯・口腔顎顔面領域疾患の画像診断

(GIO)一般目標:
適切な画像診断を行うために、歯・口腔顎顔面領域疾患の画像所見の特徴を理解する。

(SBOs)到達目標(行動目標):
[画像診断総論]
      *1.画像情報を整理分析できる。
      *2.画像診断への過程を説明できる。
      *3.画像診断の特徴を説明できる。
      *4.エックス線写真読影に必要な基本的事項を説明できる。
      *5.エックス線写真所見の基本的表現を説明できる。
[正常画像解剖]
   *1.口内法およびパノラマエックス線像における解剖構造を図示して説明できる。
  2.その他の検査画像における主な解剖構造を説明できる。
[歯と歯周組織の病変]
      *1.齲蝕の画像所見を解釈できる。
      *2.歯周疾患の画像所見を解釈できる。
      *3.根尖部の病変の画像所見を解釈できる。
      *4.歯の形態や構造の異常を表す画像所見を解釈できる。
[口腔顎顔面領域の疾患]
        1.病態と部位に応じた画像検査法が選択できる。
        2.顎骨の炎症のエックス線像を解釈できる。
  3.骨折のエックス線像を解釈できる。
        4.顎骨の嚢胞、良性腫瘍および類似疾患のエックス線像を解釈できる。
        5.悪性腫瘍の各種画像所見の特徴を説明し、エックス線像を解釈できる。
  6.上顎洞病変の各種画像所見の特徴を説明し、エックス線像を解釈できる。
  7.顎関節病変の各種画像所見の特徴を説明し、エックス線像を解釈できる。
  8.唾液腺病変の各種画像所見の特徴を説明できる。
  9.全身疾患に関連する歯、口腔顎顔面病態の各種画像所見の特徴を説明できる。
 10.顔面・頸部の軟組織疾患の各種画像所見の特徴を説明できる。


(4)放射線腫瘍学

(GIO)一般目標:
口腔領域悪性腫瘍の放射線治療および治療患者の口腔管理の重要性を認識するために、放射線治療の基礎と実際を理解する。

(SBOs)到達目標(行動目標):
[放射線腫瘍学の基礎]
        1.悪性腫瘍の基本構造と発育動態を概要を説明できる。
        2.悪性腫瘍と正常組織の放射線感受性を説明できる。
        3.治療可能比と放射線治療の適応を説明できる。
[放射線治療とその実際]
        1.TNM分類と病期分類(UICC、1997年)を説明できる。
  2.放射線治療の種類と適応を説明できる。
        3.併用療法を説明できる。
        4.治療成績と予後を概要を説明できる。
[放射線治療患者の口腔管理]
        1.治療前の口腔管理を説明できる。
        2.治療中の副作用と口腔管理を説明できる。
        3.治療後の副作用と口腔管理を説明できる。